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『「21世紀の資本」と格差社会の行方、危機管理』 インスクエア ビジネスニュース Vol.710

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■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━[vol.710] 2015/02/03━━■
‥‥◇◆ 目次 ◆◇‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

01:本日のコラム…「『21世紀の資本』と格差社会の行方、危機管理」
/ 重村達郎(弁護士)
02:その他 
1.イベント報告:【会社を潰さない「ストックビジネス」を作る方法】

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01 ┃ 本日のコラム -
  ┃「『21世紀の資本』と格差社会の行方、危機管理」
━━┃……………………………………………………………………………………
  ┃ / 重村達郎(弁護士)
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 昨年刊行された仏の経済学者ピケテイ氏の著作『21世紀の資本』が注目を
集めています。大部の日本語訳本の出版に続き、この1月末に来日し、東大で
の講義や民主党幹部と会談するなど、日本でもブームが起きかけているようで
す。
 
 過去200年の資本主義諸国における成長と富の歴史によれば、r(資本収
益率)>g(生産と所得の伸び率―経済成長率)であり、資本主義は自動的に
恣意的で持続不可能な格差を生み出すというその理論の核心が、格差社会の現
実を解析し、公正な社会システムの実現に向けた指針を提示しているからです。
 
 労働収入より資産からの収入が伸びる状況が数十年続けば、格差の拡大が社
会基盤を揺るがす。先進資本主義諸国では若者の賃金の伸びが低く、資産を蓄
積するのが非常に難しくなっている歴史的状況において、中間層の労働収入へ
の課税を少し減らし、高所得者に対する資産課税を拡大するのが合理的で歴史
の進展に対応した税制のあり方である、とするその主張には傾聴すべきものが
あると思います。
 
 もっとも、彼は、経済成長の持続にはインセンテイブが必要で、一定の格差
は避けられないことは認め、また、経済のグローバル化自体は経済の開放を促
し、一段の成長をもたらしたとして評価しています。
 
 また、アベノミクスの評価に関しては、確かに円安誘導によりますます格差
が拡大し、また消費増税により景気が後退したが、物価上昇なしに公的債務を
減らすのは難しく、2~4%程度の物価上昇は恐れるべきではないとの認識も
示しています。
 
 そのうえで、格差の拡大を放置する最大のリスクは、多くの人々がグローバ
ル化は自身のためにならないと感じ、極端なナショナリズムに向かってしまい、
外国人労働者を排斥し、国際社会との協調を拒否する道を用意することである、
と警告しています。欧州の現実はそれを裏付けるかのようです。
 
 そして、そのための処方箋として、金の流れを透明化し、資産への課税強化
に向けた国際協調を進めると共に、所得格差の是正に向けて特に若者に対する
手当が必要であると指摘しています。
 
 幸い、日本では生活・資産格差の拡大、世襲化と将来的な財政―年金制度の
破綻が憂慮されているものの、欧米と異なり、未だ若者の失業率は低く、また、
極端な排外主義や国家主義を主張する極右政治勢力も力を得ていません。
 
 一方、BRICS諸国の高成長にも陰りが見え始め、後発アジア・アフリカ
諸国の永続的な高成長も期待できない一方、過剰資本がより有利な投資先と利
益を求めて国境を越えて飲み込もうとしている中で、いかに自由貿易の枠組み
を発展させ、タックスヘイブン(租税回避地)などへの対応を含め、99%の
多数の人たちのよりよき生活のために、公正な取引環境と社会システムを用意
できるのか、課題は尽きないようです。
 
 「イスラム国」による今回の劇場型事件の悲劇的結末は、資本と経済のグロ
ーバル化の反面での米国の覇権力の相対的な低下、近代国民国家の歴史的な形
成過程・限界をついたイスラム原理主義の台頭、及びアラブの春を経た国内民
主化への要求など複雑な要因を背景に、格差の拡大の一方で、集団的自衛権の
承認や武器輸出の一部解禁など軍事大国化が進む中での日本の立ち位置が浮き
彫りになり、これまでの平和主義の優等生から「敵国」規定されるほど評価が
変化しつつあるという意味で、現在の情況を象徴するものといえそうです。
 
 「人道・経済支援」も敵から見れば兵站で、最も弱い環として格好の標的で
す。他方、非合理性を本質とするテロに対し、「テロに屈しない」というだけ
では危機管理にならないどころか、人命優先とも本質的に相反するのは、昨年
来拘束され水面下での交渉打切りが推定される今回の事態が示しています。
 
 地獄への道は善意で敷き詰められているという諺もあります。私たちが普通
に海外で生活・仕事をしたり、旅行に行くのも命懸けなどということにならな
いように、また、一部の者だけが我が世の春を謳歌し、多くの者が先行き不透
明な苦しい生活にならないように願いたいものです。

メルマガ編集委員藤田コメント:
「願い」を実現するために一人ひとりが「何ができるか、何を行うか」が問わ
れています。選挙に行って野党に投票すればいい、ということではなさそうです。

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▼プロフィール:
・氏名:重村達郎(しげむらたつろう)
・ひまわり総合法律事務所 弁護士(大阪弁護士会)
  t-shigemura@himawarilaw.com 
 事務所HP・個人HP 各名前で検索してください
京都大学法学部・経済学部卒
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02 ┃ その他のお知らせ
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  ┃ 1. インスクエアイベント報告
  ┃【会社を潰さない「ストックビジネス」を作る方法】
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1. インスクエアイベント報告
会社を潰さない「ストックビジネス」を作る方法【IS×天狼院】】

またやって欲しいなど、参加者から高評価のセミナーとなりました。
■まず前半は、インスクエアを事例にして
『起業で失敗しない為のストックビジネスとは何か?』を理解
するための講義です。
日本の起業の現状について、各種データを分析しながら
インスクエアを生み出した経緯=ストックビジネスが生まれる
過程を紐解きます。
加えて、ストックビジネスとは反対のフロービジネスについても
短期、長期、収益性を比較しながらそれぞれの長所短所を解説。

■天狼院店主三浦さんからのするどい質問に大竹が一つ一つ答
えていきます。
「なぜ、ほとんど資金をかけずに事業が立ちあげられるのか?」
「なぜ、インスクエアは今や予約待ち状態なのか?」

三浦さんが途中で「奇跡のビジネスモデル」と評したことが印象的でしたが、
その理由として「ポイントは信用は貯金です。信用は現金です。」と大竹が
答えていました。

実際に信用が貯金だという根拠はビルオーナーのストックを有効活用して
想定以上の結果を出し続けて来たことを見てきていますので、納得できました。

それは40歳を過ぎて起業する人の会社存続率が高い理由にもつながり
実際にどうやって信用をお金にするかのエピソード『1億の”えっ?”』の話

会場は大いに盛り上がっておりました(笑)

詳しくはこちらのレポートをご覧下さい

http://in-sq.com/event/?p=335

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