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『日馬富士による暴行事件と危機管理、ガバナンス、改革』 インスクエア ビジネスニュース Vol.1443

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■━━━━━━[vol.1443]2017/11/28━■

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01 ┃本日のコラム -
  ┃『日馬富士による暴行事件と
  ┃ 危機管理、ガバナンス、改革』
━━ ┃…………………………………………
  ┃     / 重村達郎(弁護士)
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 横綱日馬富士による貴ノ岩に対する暴行・
傷害事件が耳目を集めていますが、
この問題を組織における危機管理と
ガバナンス、改革の観点から考察します。

 大相撲は国技とされ、仕切りー塩まき
や横綱による土俵入り等の様式美の下、
神聖な土俵の上で真剣勝負をする建前で
ファンの期待に応え、NHKの
常時テレビ報道も含め、興行として
成り立っています。

 しかし、大相撲が基本的に個人間の
プロ格闘技であるにもかかわらず、
相撲部屋―親方による力士養成制度,
及び、品位と一定の成績を要求する横綱
制度自体にムラ社会特有の古い体質と
八百長の可能性が内蔵されています。

 今回の騒動には、相撲界で一大勢力と
なったモンゴル出身力士の集まり
モンゴル会における派閥、力関係や、
参加自体を問題視するガチンコ相撲一筋
の貴乃花親方と日本相撲協会執行部との
確執が背景にあるといわれています。

 ビール瓶、馬乗り、頭蓋骨骨折など
真相は不明ですが、横綱による相当
激しい暴行があり、一定の傷害が
生じたことは事実として否定できない
ようです。

 そうなると、巡業期間中の出来事
でもあり、監督責任や横綱の引退勧告
も視野にはいってくるので、協会として
対応せざるをえません。

 しかし、理事会も第三者が入った
危機管理委員会も、貴乃花親方が理事長
ら執行部に対する不信感から被害届を
出した警察にすべてを任せるとして、
被害者側から全く事情聴取できていない
うえ、白鵬が両者を無条件で土俵に
復帰させたいと勝手に公言するなど、
協会の当事者能力、ガバナンスは
欠如しています。

 そこで、全く利害関係のない気楽な
立場から、大相撲のスポーツとしての
存続とビジネスとしての興行を両立
させる抜本的な改革案を提示してみます。

①所属部屋にかかわらず総当たり戦と
した年間4場所における勝利数上位
5力士を翌1年間の横綱・大関とし、
以下は場所ごとに番付編成する。

②相撲部屋制度を残すなら、7年以上
在籍した力士には無所属に移行する
権利を認め、協会の責任と費用で
そのための宿舎と練習場所を用意する

③相撲の非国技宣言と、年間2場所は、
十両以上の各所属3~4力士による
部屋別対抗戦及び賞金付き
トーナメント戦方式で、ビジネス
として開催する。

④けがの防止と力士の生活保障、社会復帰
促進のために、全力士の体重を120キ
ロ以下に制限するとともに、平幕も
4グループに分けた月給制とし、
退職金制度を整備して、28才の誕生日
まで幕内に昇進できなかった力士は退職とする。

さて、これで相撲界の古い体質が相当
程度改善され、スポーツとして健全に発
展するでしょうか。

皆さんも同様に自由な
発想で自社改革案を夢想してみたら
いかがですか?

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▼プロフィール:
・氏名:重村達郎(しげむらたつろう)
・ひまわり総合法律事務所 弁護士(大阪弁護士会)
  t-shigemura@himawarilaw.com
 事務所HP・個人HP 各名前で検索してください
京都大学法学部・経済学部卒
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