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『ニッチマーケットへ』 インスクエア ビジネスニュース Vol.1480

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■━━━━━━[vol.1480]2018/01/19━■

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01 ┃本日のコラム『 ニッチマーケットへ 』
━━┃…………………………………………
  ┃藤田幹夫(PDBマーケティング株式会社)
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PDBマーケティング藤田です。
今日はニッチマーケットへのアプローチ
実践経過です。
大きな需要を対象とする、マスマーケットに
対して、絞り込まれた限定的な領域を対象と
したビジネスを指します。

一般的に大企業はマスマーケットを対象にします。
中小零細ベンチャーは、ニット特化が有効と
されます。
対象市場が大きくなると、初期の開発費、
販促のための広告宣伝費が大きくなり、
資金調達力が結果を左右するためです。

絞り込みですから軸は多様にあります。
地域で、販売対象で、商品用途、機能で
絞るなど個別にいくらでも設定できます。

経験的に感じているのが、東京を離れる
ことの意味です。
ニッチを対象化するには、東京以外がいい。

東京には、すさまじいボリュームの
情報が集積しています。
テレビのキー局、様々な市場調査、
感度が高く、嗜好性が多様なたくさんの
消費者。

ニッチを指向しても、対象を拡大する
誘惑に満ちています。

京都に来て8か月、情報が圧倒的に
少ないのでじっくりニッチを対象化
できます。
意識すると周辺へ対象を分散しないで
進めることができます。

今準備しているサービスは、大学の
講義をリアルタイムに、音声から
テキストへ変換するサービスです。

音声からのテキスト変換技術の応用は、
原稿の口述作成、会議議事録作成、
など幅広く存在します。
大きな市場ではなく、このアプリ開発
のきっかけが、学習塾における講義
支援であったことにこだわり、
聴覚障害者向けの受講支援サービスと
して絞り込みます。

サービスの有効性、運用上の課題も
十分には検証されていないと
判断して、対象エリアも京都に絞ります。

告知効率を高める狙いからも、
ある懇談会参加大学から開始です。
対象となる大学は10、うち6大学
に関心を持っていただきました。

4月からの運用開始を目指して、
サービスの準備を開始しました。
ニッチとは言えというより、
ニッチであるだけに初期ユーザへの
フルコストチャージは出来ません。

従来は、大手ユーザ向けに個別開発。
この段階で開発コストを回収し、
さらにサービスを一般向けに展開
する方式もありましたが、
今は無理です。

最初に決めるのは最低運用ユーザ数。
サービス維持には、ユーザ数と
無関係に必要となる固定コストと、
ユーザ数に応じて発生する
変動コストがあります。

小さな市場へのアプローチですから
固定費の極小化が必須ですが、
ゼロにはなりません。
その固定費を回収できる最低ラインを
決めます。3大学と設定しました。
3つの大学の意向表明を確認して
からサービスを開始します。

次に、サービス内容の確定です。
現状は試作、デモ機ですから
サービスとして提供する内容を
機器構成を含めて決定します。
調達価格、利便性、安定的な運用の
ための要素を洗い出します。
この過程にもニッチゆえの
困難性があります。

標準市販品で構成することが
必須要件です。
台数がまとまると特注品とまで
いかなくても多少のカスタマイズが
あり得るのですが、
3台ではありえません。

マイクロフォンをどうする。
遠隔操作用スイッチは?
これはアマゾンでは検証でき
ません。
ヨドバシの店頭確認です。
実店舗の魅力です。

今日もヨドバシにいたのですが、
まだマイクロフォンが決定
できていません。
さすがにプラグの形状は統一
されているのですが、
信号の感知方式の違いらしく
安定的に音声を拾うマイクが
特定できていません。
もう少し確認、検証が必要です。

3ユーザから10、そして100が
最大目標というところです。
市場拡張を焦らない、検証しながら
少しづつ先に進んでいきます。
こういった市場には大企業は参入しません。

アップルの音声認識、テキスト
変換技術がサービスの基本です。
この開発自身にはとても手が
出せないのですが、それを使った
ニッチな適用領域の開拓は、
創意工夫、日常的な活動の成果です。

ニッチマーケットは無数に
存在し、開拓を待っています。

話題を集めるAIをどんなニッチに
適用できるのかが、
2018年の課題となります。

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▼プロフィール:インスクエアメルマガ編集委員、
 起業塾長
・氏名:藤田 幹夫(ふじた・みきお)66歳
・出身:香川県丸亀市
・出身高校/大学:香川県立丸亀高校/京都大学理学部
・役職:PDBマーケティング 代表取締役
 京都からイノベーションを目指します。2017/5/1
・mail:fujita@p-db-m.com
・経歴:1974年 株式会社日本ビジネスコンサルタント 入社
    1987年 兼(財)データベース白書編集委員2008年廃刊まで
    2009年 PDBマーケティング株式会社代表就任(現在に至る)
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